金継ぎ、漆器の修理で使用する素材
ぬしやの金継ぎ、陶器の修理、漆器の修理では粉・漆を中心に様々な素材を使います。このページでは素材の名前、使われ方などを説明しています。

金継ぎ、銀継ぎで使用する粉の種類です

消し金

消し銀

消しすず

磨き金

磨き銀

磨き赤銅

磨き青銅
 

※写真をクリックすると、それぞれの粉で修理した器が見れます※



【消し粉】
消し粉と言い、粉の粒が小さいため真綿で蒔きます。消し粉と言う事で、字の通り艶の消えた感じになります。粉を蒔いた後、拭き漆をして仕上げます。
【丸粉磨き仕上げ】
金粉、銀粉ともに丸粉の4号を使用しています。金の粒が大きい分、真綿ではなく筒状のふるいで蒔きます。粉を蒔いた後、1度漆で塗り込みます。その後、粉を炭で磨き光らせます。

※料金について、、、
 磨きの粉は消し粉よりも
3割から4割高になります。理由は粉自体の粒が大きく、光らせるための行程が入るからです。

※銀粉について、、、
 銀粉は時間と共に黒ずんできます。表面の質感は変わりませんが、少し茶色味を帯びてきます。その渋い感じが好きな方はおもしろいかもしれません。黒ずみが気になるようでしたら、細かい粒子のコンパウンド(車のワックスのようなもの)で軽く磨いてあげればとれます。
※金銀の見本について、、、
 以前から「金銀の見本はありませんか?」と言う問い合わせがありました。そこで、ぬしやでは私が使っている金銀の質感、色を感じて頂きたいと思い、見本手板を作りました。ホームページでは分かりにくかった器とのバランスも実際に見本があれば器に合わす事も出来ます。大切な物で質感が気になる方は一度ご連絡下さい。


金継ぎで使用する漆の紹介です

生漆です。修理では麦漆、サビ漆など色々な漆があります。この漆はそれらのベースとなる漆です。漆の木から採取した漆の原液です。

麦漆です。漆器、陶器の欠片を接着するのに使います。生漆の中に水と小麦粉を入れて、よく練ります。のり状の漆で、木と相性がよいです。
【陶器の接着について】
小さなぐい飲み、カップの欠片など軽い欠片は麦漆で接着できますが、大きな鉢、大皿などは麦漆では十分な強度が得られないため、陶器用の接着剤を使います。

サビ漆です。生漆に珪藻土、砥の粉を入れ、よく練った漆です。陶器の欠けや漆器の下地でよく使います。急須の口を作ったりします。修理ではとてもよく使う漆の一つです。

溜漆です。生漆の水分を抜いた状態の漆です。飴色をしています。陶器の修理では溜継ぎ、漆器では溜塗りに使います。

黒漆とベンガラ漆です。
黒漆は生漆の中に鉄粉を入れ、熱をかけて「くろめ」という作業で生まれる漆です。
ベンガラ漆は溜漆の器にベンガラ粉を入れます。「ベンガラ」とは土の中にある鉄分が酸化してできるものです。金継ぎ、漆器の修理の下塗りに使います。



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